3月26日_新しいことを始める時は

いよいよ4月がめぐってきます。新しい年度、新しい季節。新しいことを始めるにはちょうどよい季節。本日、私はC級レフリーの資格を取得するために実技講習会に参加してきました(塚本コーチ&波川コーチも受講)。40歳を過ぎた私でも初めて行うことは不安・ドキドキがあります。今日、緊張していた私に対し、対象となる高校生が挨拶がいいこととマナーがよいことで気持ちよくレフリーを行うことができました。とりわけ、多少のレフリングのミスについても高校生たちが温かかったこと、本当に救われる思いでした。翻って、自分自身を問い直してみると、初めてウイングハットのグランドに来る子どもや保護者に対し、「温かいチームだな」と思ってもらえているだろうか?と考えてしまいます。先日も子どもたちに「長くこのチームにいるから偉いんじゃない。長くいる分、他者に対して心遣いができることが偉いんだ」という話をしました。改めて、今、必要な謙虚さについて考えています。

当チームは発足してわずか3年で100名を超す大所帯となりました。これはある側面では成功しているといえます。しかし、その裏側でどこか慢心がないか思いを巡らせる時があります。組織文化研究を行っている私の立場から言うと、最も危ないのは「成功し、そのやり方が絶対的に正しいんだ」という思考パターンです。これを思考の定式化とも呼ばれるものですが、思考が定式化されると創意工夫をする必要がなくなり、謙虚に自身を見つめなおせなくなってきます。なぜならば、「成功しているのだから、自分を見つめなおす必要がない」からなのです。ここに罠が待ち構えています。強固な組織文化を形成したアメリカの大企業が一時期だけ栄え、その後、衰退していったように・・・。

改めて、そして、謙虚に「今日の活動は子どもたちにとってどうだったかな?」や「新しく来た子や保護者は肩身の狭い思いをしていなかったかな?」などと見つめなおしていきたいと考えています。加えて、新しく入ってきたコーチやラグビー経験のないコーチが遠慮をし、自由に物を言えない組織文化になってきたらいけないと考えています。

今日の高校生の姿を見て、私自身が謙虚な姿勢を身に付けていかないとダメだとつくづく思いました(大人になり、経験が増している時期だからこそ非常に難しいことだと考えています)。

「実るほど、頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」

2019年03月26日